自動火災報知設備

自動火災報知設備とは

火災により発生する熱・煙または炎を、火災発生の初期段階で感知器が感知し、火災の発生区域を受信機に表示するとともに警報を発して、建物内の人々に知らせる設備です。

メーカー別主要受信機一覧

自動火災報知設備の仕組み

自動火災報知設備の仕組み


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自動火災報知設備機器の更新について

あまり意識されることがありませんが、自動火災報知設備も他の設備と同様、設置後一定期間を経過すると機器更新が望ましくなります。自動火災報知設備の主要機器については設置後の更新を必要とするおおよその期間は、(社)日本火災報知機工業会により下記のように設定されています。

受信機
 〜20年  
受信機(R型等、電子機器部品を多用している機器)  〜15年  
発信機  〜20年  
煙式感知器  〜10年  
熱式感知器  〜15年  
熱式感知器(半導体式)  〜10年  
地区音響装置  〜20年  
スイッチング電源  〜5年  
無停電電源装置(UPS)本体  〜5年  
蓄電池 ニッカド  〜6年  
シール鉛  〜5年 UPS 用を含む
ディスプレイ CRT  〜3年  
LCD(液晶)  〜5年  
プラズマ  〜5年  
EL  〜5年  
ハードディスク  〜4年  
フロッピーディスクドライブ  〜5年  
冷却ファン  〜3年 UPS 用を含む
プリンター  〜5年  
  1. 適切に定期点検が実施され、機器の設置環境に支障がないことが前提です。
  2. 塩分、腐食ガス、雨風等の影響を受ける場所、その他設置環境の厳しい場所に設置される機器については、状況に応じて短くなる場合があります。
  3. 型式失効とされた機器が、特定の防火対象物に設置された機器は設置期間に関わらず一定の期間内に取替えなければなりません。

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自動火災報知設備構成機器

自動火災報知設備は受信機(P型1級、2級、3級、R型、GP型、GR型)、各種感知器、発信機(ベル・表示灯を含む)、中継器等で構成されますが、このうち地区ベルは非常用放送設備にて代用が可能で、近年殆どが音声警報となっています。(消防法施行令21条)


受信機

種別 特徴
P型1級火災受信機
(Proprietary-type class 1 fire alarm control panel)

P型1級受信機

感知器からの火災信号を警戒区域毎に知らせる、従来からある受信機です。火災発生場所は感知器も発信機も警戒区域毎の表示となります。

P型2級火災受信機
(Proprietary-type class 2 fire alarm control panel)

P型2級受信機
P型3級火災受信機
(Proprietary-type class 3 fire alarm control panel)

P型3級
R型火災受信機
(Record-type fire alarm control panel

R型火災受信機

感知器あるいは中継器から固有の火災信号を共通の電路にのせ中継器を介して受信機に送り、火災の発生を知らせる受信機です。番号、デジタル表示等で警戒区域を表示させます。

R型アナログ式受信機はアナログ感知器を使って、それぞれ固有信号を持たせて、受信機にて番号、デジタル表示灯で発報感知器と警戒区域を表示します。

GP型
GP型受信機

P型受信機の機能に、ガス漏れ感知器から発せられた信号を受信して、ガス漏れを報知する(G型受信機)の機能を併せもつ受信機です。

GR型
GR型受信機

G型受信機とR型受信機の機能を併せもつ受信機です


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発信機

種別 特徴
表示灯(Display light)
表示灯

最近は殆どが発光ダイオードですが、周囲の明るさが300lxの状態において、前面3m離れた地点で、
点灯の確認が出来なければいけません。

また、取付面から15度以上の角度となる方向に沿って10m離れた位置で点灯していることが容易に識別できる位置に設けなければなりません。

発信機(Transmitter)
発信機 発信機
発信機 発信機

火災信号を手動により受信機に発信する設備で、 発信と同時に通話できるT型発信機と発信と同時には通話できないP型発信機に分かれます。現在ではP型が主流です。

音響装置(電鈴)
電鈴

音圧は無響室で1m離れた地点で、主音響は85dB以上、地区音響は90db以上、ガス漏れ等は70dB以上でなければいけません。

機器収容箱
機器収容箱

音響装置・発信機・表示灯を一つにまとめた機器です。

予備電源
予備電池

監視状態を60分間継続し、2つの警戒区域の回線を作動させることが出来る消費電流に最大20の警戒区域の地区ベルを同時に鳴動させることが出来る電流を加えて、10分間継続して流すことが出来る容量が必要です。


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感知器

種別 特徴
差動式スポット型感知器
(Rate-of-rise heat detectors)

差動式スポット型感知器 差動式スポット型感知器
差動式スポット型感知器  

最も一般的なもので、温度上昇率で作動します。原理は空気室の空気が熱により膨張し、ダイヤフラムを押し上げ接点を閉じるものです。

暖房などによる緩慢な温度上昇に対しては膨張した空気がリーク孔から逃げ外圧と釣合を保ち接点が閉じないようになっています。

差動式分布型感知器(空気管式)
(rate-of-rise line heat detectors)
差動式分布型感知器 差動式分布型感知器(空気管式)
差動式分布型感知器
(空気管式)
差動式分布型感知器
(空気管式)
y 感知器内部
差動式分布型感知器
(空気管式)
感知器内部
空気管 空気管付属品
空気管 空気管付属品
貫通キャップ・ステップル
・銅管端子・銅スリーブ・
ツッキー

温度上昇率によって作動します。スポットより広範囲の熱効果により作動します。天井の高い広い工場や倉庫に多く見られましたが、現在は一部を除き、差動式スポット型感知器・光電式スポット型煙感知器に替わりつつあります。

差動式分布型感知器(熱電対式)
(fixed temperature line heat detectors)
熱電対型差動式分布型感知器 熱電対型差動式分布型感知器
熱電対検出部 熱電対(極性あり)
熱電対型差動式分布型感知器  
左:熱電対スリーブ
(熱電対と電線の接続)
右:接続部保護用チューブ
 

異なる金属の接点に温度差を与えると起電力を生じるゼーベック効果の熱電対を利用した感知器です。
火災による急激な温度上昇により、温度差が生じることで、起電力が発生し、電流が流れ接点が閉じます。

定温式スポット型感知器
(Fixed temperature heat detectors)
定温式(防水) 定温式(防水)
定温式スポット型感知器
(防水型)
定温式スポット型感知器
(防水型)
定温式(半導体式) 定温式(半導体式)
定温式スポット型感知器
(半導体式)
定温式スポット型感知器
(半導体式)
定温式 フェンオール製
定温式スポット型感知器 定温式スポット型感知器
定温(防爆)  
定温式スポット型感知器
(防爆型)
 

一定の温度に達した時バイメタルが反転し作動する感知器です。
膨張率の異なる2種類の金属板を張り合わせて温度変化に対して敏感にたわむようにしたバイメタルを用います。

温度差の激しい場所(湯沸し室・脱衣室・厨房・病院などの滅菌室等)に適しています。


半導体式の感知器は、温度で抵抗値が変わる半導体(サーミスタ)を用います。 半導体は、低温では半導体の電気抵抗が大きく、流れる電流は少量ですが、高くなるに従い電気抵抗が小さくなり、流れる電流は増大します。

他の定温式と同じく温度差の激しい場所(湯沸し室・脱衣室・厨房・病院などの滅菌室等)に適しています。

イオン式スポット型煙感知器
(ionization smoke detector)
イオン式

内部にアメリシウム241という極めて微弱な放射性物質が入っていて、常に感知器内の空気を電離しています。煙が入ってくると、燃焼生成物によって空気の電離状態が弱められ、イオン電流が変化します。この電流の変化により作動する感知器です。

光電式スポット型煙感知器
(photoelectric smoke detector)
埋込型
光電式煙型感知器 光電式煙型感知器
光電式煙型感知器 光電式煙型感知器
露出型
埋め込み型  
埋込型

内部に光源と受光素子が、遮光板を挟んで直接見えないように取り付けられています。常時は受光素子に光が入ることはありませんが、煙が入ってくると数秒おきに点滅している光源の光が煙に乱反射されます。この乱反射による光電素子の受光量の変化により作動する感知器です。

光電式分離型煙感知器
(projected beam smoke detector)
光電式分離型

設置場所が体育館の天井等の高い場所等に設置する感知器です。送光部と受光部に分かれていて、公称監視距離5m以上100m以下を監視することが出来ます。
送光部と受光部の間に火災の煙が入ってくると、送光部からの光線が煙に遮光されるので、この減光を受光部で検出します。
※減光によって作動しますが、その種別に応じて作動してはいけない減光率(不作動減光率)が決められています。

多信号感知器
(Multi-signal detector)
多信号型

同一感知器で性能・種別・公称作動温度等の別ごとに異る2以上の信号を発することが出来る感知器です。

 

炎感知器
赤外線式炎感知器 紫外線式炎感知器
赤外線式
(infrared flame detector)
紫外線式
(ultraviolet flame detector)

炎の特定領域の波長を利用するもので、赤外線方式と紫外線方式の2種類があります。熱感知器や煙感知器では対応できない場所に設置します。
赤外線式感知器が利用する赤外線は人工照明や高温物体から放射される赤外線のように安定しないという特徴があるので、火災との区別に利用されていますが、太陽は実際に燃えているため、火災と区別がつきません。したがって直射日光の差し込まない場所に設置されます。
紫外線感知器は火災の際、発生する紫外線を利用し、火災を判断します。紫外線の検出にはUVトロンと呼ばれる外部光電効果を利用した放電管が使用されています。。受光した紫外線をカウントし、一定値以上になると火災と断定する仕組みですが、ハロゲン灯や水銀灯などの照明光、アーク溶接や電車の架線から発生する青白い光などにも強く含まれ、これらも稀にカウントしてしまうため、これらの光が届かない場所に設置されます

ガス漏れ検知器
ガス漏れ検知器 ガス漏れ検知器
ガス漏れ検知器 ガス漏れ検知器

都市ガス用ガス漏れ検知器には空気より重いガスを検知する重ガス用、空気より軽いガスを検知する軽ガス用、両方のガスを検知する全ガス用の3種類があります。
形状が同じ場合が多いので裏面のガスの種類を確認する必要があります。


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試験器他

電話
受信機内蔵電話子機

P型1級受信機に備え付けられている通話装置です。

回路試験器
回路試験器

P型2級受信機の回線の末端に取り付ける機器です(発信機が末端の場合は不要です)

差動式スポット型感知器試験器
回路試験器

通常の点検を行うには危険な場所(変電設備など)に設置されている差動式感知器の点検に用います。感知器と試験器は空気管で接続されており、点検時は試験口よりテストポンプにて送気します。

終端器
回路試験器

P型1級受信機の回線の末端に取り付ける機器です。


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